この夜の寂しさで私は熱を知ってしまう - 浮谷 ふみ(著/文) | KADOKAWA
August 22, 2018更新【外部リンク】

【本文より】
あの人の好きな人に対する身勝手な独占欲に触れてみたいと思った。
溺れているような胸苦しい欲と、溶けていくプライドを私だけのものにしてみたいと思った。
(熱を患う)
何となく抱かれる。誘われ断る理由もなかった。誘われてもいないのかもしれない。私が抱かれたさそうにしていたのかもしれない。抱かれるしかなかったのかもしれない。
好きで好きでたまらなくてだから側にいて断ることなんてできなかった。
この人との熱はこの夜と消えてしまうのかもしれないけれど、あなたがこうなりたかったのなら仕方ないのだと思った。
(ピンクとまくら)
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